ページ下の方に最期の姿の画像を掲載しています。不謹慎と思われる方や苦手な方は注意してご覧ください。
2008年12月15日、ゆきなが亡くなりました。
2007年くらいから、たびたび絶食期があったりして激痩せし、
なかなか体型が戻らなくてもなんとか元気でいました。
2008年お正月にはいつもどおりでした。
心配した夏もどうにか乗り越えました。
あまり具合が良くないのに朝家を出たまま帰ってこなかった日も
皆が諦めかけた中、ちゃんと夜遅くに帰ってきてくれました。
飲まず食わずになった11月にも、病院で注射と点滴したら食欲が少し戻って
安心させてくれました。
眠っていることが多くなりました。
呼びかけてもかなり間をおいてから目を開けるようになりました。
時々何もない空中を目で追ったりして、「死神でも見えているのかしら」なんて
言われていました。
フラフラとよろめきながらもトイレだけは自力でがんばって行っていました。
けれど最後のほうには父や母に手伝ってもらってトイレまで行き、トイレでそのまま
寝ているところを回収されたりもしていました。
違う病院で血液検査をしてもらったりしましたが、
病気らしい病気は何一つ見つかりませんでした。
痛いところも苦しいところもないのです。
体温は落ちているけど心臓はすごく元気だと先生に言われたくらいです。
ただ、食べたり飲んだりする力がもうないだけだったみたいです。
妹や母が砂糖水をのませてやったりしていました。
呼びかければなんとか愛想振りまいてやろうと反応はしていたそうです。
おしっこはトイレまで行ってするのですがうんちは垂れ流し状態になっていました。
何も食べていないので固形ではなくなっていました。
15日の早朝、母は傍らで寝ているゆきながあまりに静かで死んだと思い
あわてて心臓に手を当ててみると鼓動が伝わってきたので安心したそうです。
妹は砂糖水を与えましたがほんの少し舐めて大半口からこぼれてしまったそうです。
どうしても皆、家をあけなくてはならずゆきなはひとりぼっちになりました。
そしてそのまま逝ってしまったようでした。
母が夕方6時ごろに帰宅した時には死後硬直がかなり進んだ状態でした。
もちろん私も、家族の誰も最期を看取ってやることができませんでした。
私はゆきなの最期にはちゃんと抱いてやって、お別れをしようと決めていたのに
叶いませんでした。
ネコは死に目を人に見せないという話は有名です。
ゆきなもどこか人目につかない所へ行ってしまうんじゃないかという心配はありました。
けれどちゃんと家にいてくれました。
それだけでも充分なのです。
ケガや病気で苦しむこともなかったし、不幸な事故に遭うこともなかった。
そのかわり、家にいてやるかわりにそばに誰もいなくなってから逝ってやる
なんて思っていたのかもしれません。
死に目に会えなかったというのは飼い主のエゴなのでしょうけれども、
人生の中でやりなおしたい瞬間は?と問われたら、今までは特に思いつきもしませんでしたが
これからは迷わずに『ゆきなの最期を看取りたい』と答えるでしょう。
今ペットを飼われている方、どうか今の時間を大切にしてくださいね。
私もゆきなと接するときはいつも頭の片隅に「そのうち死んじゃうんだよなぁ」なんて
思っていました。
だから腕がしびれても我慢して腕枕を続けてやりました。
手が痛くなっても、ゆきながもういいというまで撫でるのをやめませんでした。
「いつかこの時間に戻りたいと思う日が来るんだから、
今のうちにいやになるまで触っておかなきゃ」って思っていました。親ばかです。
でも15年も経ってくると「ゆきな」と「私より先に死ぬ」ということがどうしても結びつかなく
なってしまいました。本当にゆきなはこのままずっと私が歳をとって死ぬまで、死んだあとも、
居るもんだという感覚になっていました。
もしかしたら「もうすぐ力尽きる」ということから目をそらしたかったのかもしれません。
普通に、また一緒に新年を迎えられるものとばかり思っていました。
またおにぎり(うさぎ)との2ショットを見られると思っていました。
この15年何度も「もうダメかもしれないね」ということがあったから、今度も大丈夫だと思っていました。
こうなってしまってから、あちこちの話を聞いて知りました。
『動物が自力で飲み食いできなくなったらもう終わり』なのだと。
体力のある大型犬で1〜2週間くらいですか?
ご近所のネコちゃんは3日だったそうです。
そんなもの薬で何とかなるんじゃ、なんて思っていました。
言い訳になってしまうけれど、大きい動物はゆきなが初めてだったから、知らなかったんです。
そんなに早く逝ってしまうなんて。
わかっていたら仕事なんて休んだし家にも戻りました。
してもしかたのない後悔です。
今ペットを飼われている方にはしてほしくない後悔です。
最期の姿の画像を掲載しています。不謹慎と思われる方や苦手な方は注意してご覧ください。
普通に眠っているようにしか見えません。
撫でてみても、毛は生えてるのに硬い。
剥製にさわっているような感覚。
ゆきなだけど
もうゆきなじゃないんだ と思いました。
トレードマークのでか耳はぴんと張っていました。全身冷たくて、抱いて温めてもこっちの方が冷えてくる。
冷たくて硬い。
なのに肉球だけはふにふにと柔らかくて
生きているときと変わらなかった。いつもうろちょろしていた
庭に生えていた花でいっぱいにしました12月16日、ゆきなは火葬して小さな箱になって帰ってきました。
骨になってしまうと、諦めというか気持ちが切り替えられますね。
生前の姿のままでいられるとどうしても「生き返るんじゃないか?」
「帰っておいで」ってどうしても思っちゃいますから。
うん、でも帰っておいでとは思いますね。
またうちの子として骨壷もケースも真っ白で
ゆきなにぴったり。
色々なものを選択できましたが
その必要はありませんでした
遺骨をどうするかは2010年12月現在まだ決まっていません。
土に帰すのがいいのはわかっているのですが…。
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